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【タレント人別帳】
2008年8月2日 掲載
寺島しのぶ

完璧な“老け女優”?

 世の中、アンチエイジングが花盛りである。男も女も“若くいること”は絶対の正義であって、むざむざ老け込むことは大罪といわんばかりだ。
 そんな“若返り信仰”に真っ向から挑んでいるのが、寺島しのぶ(35)ではないだろうか。学年は1コ違うが、梨花と同い年。これはもう、「アンチ・アンチエイジングの女神」と呼びたい神々しさである。
 例えば化粧。“マイナス10歳のメーク術”なんぞに血道をあげる女どもをよそに、寺島のヘアメークはプラス5歳、いや10歳だって狙える湿っぽさ。やけにビビッドな色使いの服も、近所のおばさんのおめかし風だ。
 インタビューでの妙にだらだらした話し方も、ふとした立ち姿の無神経な感じも完璧。数年前にあった舞台で、今よりも断然若かった寺島が放っていた濃厚な中年風味も忘れがたい。
 もちろん、ちゃんと老け役もできる女優は貴重だ。黒木瞳の母親役に寒けを覚える派としては応援したい。でも寺島の場合、女優としてあえて老け役を演じている感じがイマイチないんだよなぁ。
 だいたい、母・富司純子を激怒させたという脱ぎっぷりはアッパレだったが、夫のフランス人と「エブリタイムキス」とか言っちゃうセンスはいただけない。いろいろな意味で、タジタジとさせられる人だ。
 これら一切を「横並び意識のなさ」と変換すれば、芸能リポーターがベタ褒めするところの「日本人離れしたセンス」となるわけだが、人間国宝の娘だからってそれでいいのだろうか。単に無頓着でマイペースなオバサンだったらどうすんだ。
 現在、久々の連ドラ「四つの嘘」(テレビ朝日)で、これまた目を見張るほどのオバサン役を好演中の寺島。相変わらずの素晴らしい老け感に加えて、演じるオバサン役を「○○な女の子なんで〜」と表現してしまうズレっぷりも、強化されている気がする。
 でも、知り合いのカメラマンいわく「ファインダー越しに見たらすっげえキレイだった」という。謎多き存在です。

☆コマツサキ…テレビのワイドショー観賞が何より好きな女性テレビライター。日々、画面から匂う「なぜだ?」を黙々と考え続けている。



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