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わくわく絵付講座


このページでは初心者のための絵付の基礎知識などをテーマごとに解説すると同時に頂いたご質問メールへの回答を掲載しております。(現在はご質問メールは受け付けておりません。)
回答内容はあくまでも私の知識の範囲内の意見や助言であり法的、社会的に絶対的な結論では有りませんので、ご自分で行動を起こす際にはご自身の責任と判断と調査に従って下さるようお願い申し上げます。



・筆について
・オイル・メディウム
・焼成・窯
・絵の具
・装飾技術・金彩
・絵付に関する一般的なご質問


筆について

チャイナペイントで用いられる筆は硬い磁器に薄く平均的に絵の具を載せる必要から主にいたちや猫、狸など柔らかな毛質の動物毛が適しています。
又、筆は形から大きく平筆と丸筆の2種に分けることができます。平筆は主にアメリカン、大倉・ノリタケ風の絵付けで用いられ、丸筆は主にヨーロピアンタイプの絵付けで用いられます。その他にも用途に応じて様々な筆が開発され流通していますのでそれぞれについて簡単にご説明したいと思います。

平筆の特徴
平筆は接着面の広さから面描きに便利で大きなモチーフを描くときには威力を発揮します。又、斜めや縦に使うことでシャープな線描きに効果を発揮しリアルな表現が可能です。

丸筆の特徴
丸筆はあらゆる表現に用いることができる自由さが特徴です。筆をつぶして平筆のように用いたり穂先の先端を使って繊細な線描きをしたり、標準タイプ(3号くらい)の丸筆が1本有れば使い方によってあらゆる表現が可能といっても過言では無いでしょう。

※面白いことにヨーロピアンから絵付けを始めた方は丸筆が得意で平筆に苦手意識がある方が多く、アメリカン・大倉風から始めた方はやはり平筆が得意で丸筆に苦手意識がある方が多いようです。かく言う私も実は平筆の方が描きやすくマイセンタイプ位の大きさの花になると断然平筆の方が描きやすいのが本音です。

シュガーブラシ
陶画舎の佐藤校長が開発した銀狐の毛でできた筆です。平筆と丸筆の両方の長所を生かした筆は柔らかな表現に最適です。

ディアフット筆
名前の通り鹿の足の形をしたぼかし筆です。主に果物の表面のざらつきや動物のざらついた鼻先などを表現する場合に用いられます。

扇筆
字のごとく扇子のような形をした筆です。髪の毛や波のうねりを表現する場合に用いられます。

ディテールライナー
細く穂先の長い猫毛の筆です。柔らかなしなりを生かしてつるや細長い線描きをきれいに仕上げることができます。

なぎなた筆
皿の縁のラインをきれいに手早く仕上げるのに効果を発揮します。ただし筆のボリュームがあり、多量の絵の具(金)を吸収するためプロがたくさんの皿を扱うので無ければ少し不経済のような気がします。

金だみ筆
シュガーブラシと同様に絵具の含みの良い筆です。


自分の筆を見つけよう
ある程度の経験を積んで自分のスタイルができてきたら様々な筆を試し、自分にとって一番描きやすい筆を見つけることをお勧めします。
様々なメーカーの平均的なサイズの筆を入手して試してみると良いと思います。今まで使っていた入門用の筆よりもさらに描きやすい筆があるかもしれません。
私自身は、上手な方が使っている筆を教えてもらったり、噂に聞いたりし、片端から試してみた結果、最近ようやくこれぞ自分の筆というべき筆を発見しました。
『自分の筆』は必ずしも先生の筆と一致しなくてもかまいません。友達と同じ必要もありません。自分が最も描きやすいと感じる筆こそが『自分の筆』です。

以下は筆に関するQ&Aです

Qヨーロピアンの先生に習っており丸筆を使って描いているのですが平筆との違いはどのような点でしょうか。
A.ヨーロピアンでは伝統的に丸筆を使って描きますがアメリカンや大倉風の絵付けにおいては基本的にディテール以外は平筆で描きます。平筆を使うことにより筆の濃淡(グラデーション)で美しい面描きが可能になるのです。ヨーロピアンでも大ぶりな美しい作品を描く方は全て丸筆で平筆と同じような筆の濃淡をマスターしている方々です。あのフレンチスタイルの薔薇で有名なジジ・ブランチさえ薔薇を描くときに使う筆は平筆に近い小判形をした特別な丸筆で濃淡を出しています。ですから最初に丸筆で習った人が濃淡をつける訓練をしないまま線描きに終始するようになってしまうとその先の上達は非常に難しくなってしまいます。大ぶりで美しい面描き作品を描けるように望むならば丸筆でも常にグラデーションを意識した絵具の入れ方を心がけるべきです。平筆ならそれがいっそう簡単に行えます。
Q筆はどのようなものを使って描いているのですか?
Aご質問者が現在どのような筆をお使いかは不明ですが、ヨーロピアンをメインに描いていらっしゃるようなので多分毛先の短い小花用の筆やマイセンタイプのブーケ用の太目の丸筆を使い分けていらっしゃると思います。
基本的にホビーペインターならそれらの筆を使い分けるだけで十分であるとは思います。
私自身は筆に関してはアメリカンや大倉風の作品を描くときは平筆をサイズごとに使い分け、部分的にディテールライナーや丸筆を使います。
ヨーロピアン用には実は上記の基本的な筆の他にも様々な筆を持っています。外国人講師のセミナーなどに参加すると押し売りのトランクのように本場の筆をあれこれと箱から取り出して販売がはじまり、日本では入手しずらい筆であったり、購入できても高価なものが多く、ついつい目うつりしていいろいろと買い込んでしまった結果です。
マイセンの果物などを描く時には本場マイセンでさえ現在は斜めにカットされた特別の平筆やぼかし筆も使っています。その他プロは描くモチーフによって適切な筆を実に細かく使い分けている人もいます。金線用のなぎなた筆を始め、勿忘草用の花びらのような筆、ミニ薔薇用の小判型の筆、髪の毛用のフォークのような筆、草や波を描くための扇のような筆、等々同じモチーフでも窯元によって微妙に使用する筆が異なっていたりして 本当にうまく描けるように研究し尽くされていると言った感じです。もちろんホビーペインターがそれら全ての筆をそろえることは困難ですし、そこまでする意味があるかどうかは考え方によると思います。しかし一度機会があったら本場のプロ講師のセミナーに出席するとおもしろいですよ。受講費用は高価でも、珍しい道具や絵具、秘密の本、筆などが比較的安価で入手できる場合があります。

『様々な絵具の溶剤(オイルとメディウム)』

絵付け用の絵具を溶くために使われる溶剤には様々な種類があります。ヨーロピアンとアメリカンでは使用する基本的な溶剤は異なります。さらにそれぞれの分野の中でも様々な溶剤が使用されています。それぞれの特徴をつかみ描く内容や目的によって使い分けることが必要ですが、まずは先生に基本的なものを選んで頂き、描き方の基礎を習得してから必要に応じて試してみると良いでしょう。私は初心者の方には下記の理由で水溶性メディウムをお勧め致します。
1.水溶性メディウムは扱いやすく健康上の問題が無い。(稀にテレピンでアレルギー症状を起こす人がいます)
2.油性のメディウムはオイルの種類により筆を分けることが望ましい場合があり不経済だが水溶性は速乾と遅乾で同じ筆を用いても問題が無い。
3.一度油性メディウム用に使った筆を水溶性用に変えることはできないが逆は可能。
ここでは代表的な絵具の溶剤について簡単に説明し皆様の絵付学習に役立てて頂けたらと思います。


油性の溶剤

バルサム
絵具を定着させる効果がありヨーロピアンでもアメリカンでも用いられるポピュラーなオイル。粘りと粘着力が特徴。
不乾性溶き油
絵具を乾燥させないための不乾性オイル。溶いた絵具を長期保存しておくことができるが接着力が弱く単独で用いられることは無い。一般にアメリカンや大倉風の絵付けでバルサムと調合して使用される。
調合油
バルサムと不乾性溶き油を混ぜ合わせたオイル。市販されているものは1:1の割合で混ぜられているがそれぞれの好みで調合の割合を変えることができる。のびやかなタッチがアメリカンや大倉風の絵付けに最適。
テレピン(ターペンタイン
速乾性オイル。ヨーロピアンタイプの絵付けで希釈や筆洗いに重宝であるが近年では有毒性が指摘され代わりに他のオイル(クローブオイルや水溶性メディウム)を使う人が増えている。
本場マイセンでも現在はクローブオイルに代えているとのこと。(ウレ・シュミット・イーバッハ談話)
ファットオイル
テレピンの濃縮油。ヨーロピアンタイプの絵付けの溶き油として使用。テレピンとの相性が非常に良く希釈しながら描くと小さな模様を描きやすい。
クローブオイル(丁子油)
速乾性オイル。バルサムやメディウムの希釈や筆洗いに使用。テレピンの代替品として最適であり筆の洗浄力もきわめて優れている。
メディウム(グリンディングオイル)
粘着力に優れた速乾性の溶き油。不乾性の溶き油との相性が極めて悪いので絶対に筆を共用しないこと。
ラベンダーオイル(ジェントリーオイル)
速乾性オイル。バルサムやメディウムの希釈や筆洗いに使う。揮発性のブラシクリーナーとの相性が悪く高価なのが欠点だが初心者には扱いやすい。
ブラシクリーナー
テレピンを主体とした筆洗い専用のオイル。
ミネラルオイル
アメリカンスタイルで一般的なオイル。
オープンメディウム
いわゆる不乾性の溶き油。絵具を溶いて保存できる。
水油
ノリタケで使用のオイル。
大倉のオイル
大倉陶苑で使用のオイル。成分等は秘密らしく知る人は殆どいない。描きやすさは抜群。市販されていない。


水溶性の溶剤
水溶性メディウム(速乾性)
速乾性の溶剤。主にヨーロピアンタイプの絵付けに使用。希釈や筆洗いには水を用いる。においも無く過敏症の方には最適。あらゆる油性の溶剤との混合はできない。水溶性メディウム(遅乾性)との混合で乾きの程度を調節することができる。
水溶性メディウム(遅乾性)
遅乾性の溶剤。主にアメリカン、大倉風の絵付けに使用。希釈や筆洗いには水を用いる。においも無く過敏症の方には最適。あらゆる油性の溶剤との混合はできない。水溶性メディウム(遅乾性)との混合で乾きの程度を調節することができる。


『焼成について』

《焼成とは》
焼成とは文字通り磁器に絵具を焼き付けることです。作品を効果的に発色させるためには焼成時に絵具の種類や磁器や釉薬の質により微妙な温度管理が必要です。

西洋絵具の焼成
絵具の元素により焼成時の温度が異なってきます。下記に色グループ別に硬質磁器焼成における特徴を列記致します。
注意すべき点として磁器の種類によっても焼成温度が異なります。ボーンチャイナのように釉薬が柔らかい磁器は硬質磁器よりも常に10℃〜20℃低い設定で焼成することをお勧めします。

ピンク、マロン、紫系
比較的高温に耐え、むしろ高温の方が発色が良い。
一般的には800℃〜830℃。マイセンなどの硬質磁器では850℃〜900℃近い高温で焼成することもあるようです。
ブルー、黄色系
比較的高温に耐えるが800℃くらいでも十分美しく発色する。
800℃
マイセンレッド・バイオレットオブアイアン(鉄)系
赤の中では比較的高温に耐えるが800℃以上で焼くと本来の美しさは損なわれる。
780℃〜800℃
クリスマスレッド(カドミウム)系
高温に弱い。他の色と混ぜることも厳禁だが焼成時の温度も700℃前後を目安とするのが安全。
680℃〜720℃


和絵具の焼成
和絵具に関しても同系色はほぼ同じ温度での焼成ができますが、注意点としては焼成速度をゆっくり(SLOW)設定にしてください。特に陶器に絵付けした場合は(FAST)で焼成すると作品が割れて、窯の蓋を開けてがっくりということがあります。

レイズドペーストの焼成
レイズドペーストは完全に乾かした後、第一焼成においても750℃以下で焼成するのが安全と言えるでしょう。特にボーンチャイナのような柔らか目の磁器に載せた場合には730℃位でも十分です。うっかり高温で焼成しクレーターのような気泡ができた場合には再生は不可能です。大切な作品の最後の仕上げにはくれぐれもご用心を。速度はFASTでもSLOWでも大丈夫です。

エナメルフリット・ノリタケの金下盛
800度で焼成できるのが便利な点です。良く乾かして焼成するのはもちろんのこと、くれぐれも焼かずに金を載せたりしないことです。

金の焼成

金に関しては様々な種類が出まわっていますので一概に何℃と指定することはできません。高品質な金は800℃で数回の焼成可能ですしデリケートなものは750℃でも焼き飛んでしまうものがありますが一般的には760℃〜780℃と言うところでしょうか。
注意点としては絵具の上に載せた金は750℃以下で焼成する事が安全です。又、ホワイトゴールドなどのデリケートな種類は730℃以下が望ましいでしょう。一般に金は700℃以上で発色しますので。絶対に失敗したくない人は全て730℃以下で焼成する事をお勧めします。ただし、低温焼成した金は種類によっては艶が不足し磨耗しやすいのでご承知置きください。

以下はご質問をお受けした焼成関連のQ&Aです

A焼成の際に、一定の温度は出ているのに思ったような艶が出ないのが悩みです。何か良い対策があったら教えてください。
焼成において重要なことは『温度』と『熱回り』で有ると思います。熱回りを良くするためには、窯の中で対流を起こしやすくするために底には作品を置かず積め込みすぎないように作品と作品の隙間を十分空けて焼成して下さい。また、熱回りの良くない窯(置き場所によって焼きむらがある窯)で焼成する場合には規定の温度より常に高め(10℃〜20℃)の温度設定をして焼成してみてください。
基本的な焼成方法を教えて下さい。
A私の窯の場合コンピューターで自動焼成できるのですが上絵の場合、設定はFASTで希望温度(800℃)まで上げ15分間キープしスイッチが切れてからは冷めるまで待つという実に簡単なものです。スイッチが切れるまで3時間(窯の大きさにより異なります)、作品を取り出せる程度に冷めるまで8時間くらいかかります。ただし最初の300℃〜400℃までは窯の蓋を5cm程あけて絵具の燃えかすの煙を逃がしてやる(あぶり)ことが大切です。この作業をおこたると作品の艶が悪くなります。焼成にかかる時間は同じ機種でも窯の大きさによって異なります。使用方法は機種により操作方法が変わってくると思いますので購入先で詳しく教えてもらって下さい。
お窯の設置場所について気をつけることがありましたら教えて下さい。
お窯は可能であればできるだけ室内に置くことをお勧め致します。ベランダやガレージに置くこともできますがその場合にはほこりや湿気のために窯に負担がかかり寿命が短くなることを覚悟してください。外に置いた場合は焼く前に空焚きが不可欠ですし、炉内と外気の温度差も窯の寿命に影響しますので300℃以上になったら必ず穴を塞いで外気の流入を防ぐ気遣いなども必要です。
Q第一焼成で艶が出なかった絵の具をその後の焼成で艶を出すことができますか。
A艶が出ない原因が絵の具の薄さにある場合にはその後塗り重ねて焼成を重ねることによって艶を出していくことができますが、窯の中の湿気のために艶が出なかった場合にはその後絵の具を塗り重ねても綺麗な艶を出すことはできません。
Q外国製の硬質磁器に描いて絵の具の艶が足りない感じを受けたのですが焼成において注意することはありますか。
Aマイセンやヘレンドなど硬質磁器はかなりの高温に耐えます(890度くらいまで)。少なくとも830度位で焼けばマロン(パープル)等は特に本当に良い色艶が出ます。思い切って高温焼成を試してください。ただし絵具と磁器の相性もありますので絵具が高温に耐えられない場合もあります。
焼成過程において絵の具が流れてしまいました。これは何が原因なのでしょうか、又防ぐ方法はありますか。
さて、絵の具がながれてしまったとのこと。これは焼成温度やキープ時間の問題ではなく明らかに絵の具の量に対するメディウムが多い。つまり絵の具がゆるすぎるのが原因だと思われます。かつて私も絵の具の流れでは度々ひどい目に会いその全ての場合の原因は調子に乗って伸ばしすぎた絵の具、つまりべたぬりやウォッシュの過程でメディウムがいつのまにか多くなっていたときであったと思い当たっております。特に遅乾性メディウムは量が多いといくら完全に乾かしても結局ながれてしまいます。今では「あぶないかな」と感じたら思い切ってやり直すことにしています。特に立物は流れやすいので要注意です。
あともう一つ考えられる原因としては速乾性と遅乾性の水溶性メディウムを調合して使ったときに起こりやすい絵の具の剥離現象があります。特に硬質の白磁で起こり易く、塗った絵の具が磁器になじまず定着してくれない場合があります。この現象を防ぐためには白磁にバルサムを少し磨くように塗りこんでから描くことです。うそのようにしっかりと定着してくれますのでお試しください。
Q.伏せ焼きの白磁を、伏せずに焼成することは可能でしょうか?
これは硬質のポーセリンに限り800℃前後の焼成で伏せずに焼いて全く大丈夫ですがボーンチャイナ等軟質の釉薬が施された磁器はやめたほうが良いと思います。最悪の場合釉薬が緩み棚板に張り付いてしまう場合があります。この場合まだ冷め切らない状態で発見できれば無理やり引き離すこともできますが冷めきった後では剥がすのにとても苦労します。同様なことはカップ&ソーサーなど重ね焼きした場合にも言えます。硬質磁器の絵付けをしていない部分に別の磁器を重ねて800℃で焼いて全く問題ありませんでしたが釉薬の柔らかい磁器を重ねて焼いてカップとソーサーがくっついて情けない思いをしたことがあります。何とか無理やり剥がしましたがソーサーにはカップの底の丸印がくっきり残り本当に残念でした。
釉薬がかかっていない部分に、顔料、又は金を乗せることは可能でしょうか?
全く問題ありません。陶芸などでもわざと素焼き部分に絵の具を載せてマットな雰囲気を楽しむような絵付け方もありますので是非お試しください。ただし仕上がりは非常にマットなつや消しになりますし、安いピカピカの赤金を塗ってもちゃんとマット金になってくれます。
硬質磁器と軟質施釉の磁器の見分け方はどのような点でしょう?
何となく青白く冷たい感じの磁器は大抵硬質です。また何となくクリーム色っぽくて暖かい感じのする磁器は大抵軟質の釉薬が使われています。ただしたまに硬そうに見えても実は柔らかいものもありますのでご注意下さい。ヨーロッパ大陸の古くからの有名窯元の磁器は殆どが硬質ですがイギリスのものだけはボーンチャイナなど柔らかいものが多いようです。出先不明の磁器に関しては見極めは感に頼るしかないでしょう。
金のマット焼成温度は780度が最適と教わりましたが800℃でも問題無いという意見もあります。実際のところどうなのでしょう。
私もマット金は780度と教わりその通り実行してきましたが最近になって近頃の金は一部を除き殆どが高温焼成に耐えるので800℃でも問題がないとわかりました。又、可能な限り高温で焼成したほうが金のつやが良くなるとのことです。逆にマット金のつや消しの特徴を出したい場合にはやはり780度がふさわしいとのことです。
Q焼成中に窯の中で皿が割れるような事故が100枚に1枚くらいの割合でおこります。窯の中の上下の置き場所に関係なく特定の磁器が割れるというわけでもなく原因が良くわかりません。どのようにしたらこのような事故を防ぐことができるでしょうか。
質問者:花島悦子
A多分、割れる皿は平らな棚板に直接置いていらっしゃるのではないでしょうか。焼成中に上昇した熱が皿の高台の中に溜まり磁器本体が上下の温度差に耐えられなくなり皿が真っ二つに割れてしまうことがあります。皿の下にポチを置いて下駄をはかせてれば皿の高台の下を空気が通るようになり部分的な熱上昇を防ぎ事故を防ぐことができます。
ご回答者:サンアートの豊田先生
御礼:数年来の懸案事項に対しやっと納得できる解決策を得ることができました。本当にどうもありがとうございました。by花島悦子
一度使用した白磁に描き足して再度焼成できますか。
う〜ん。これもまた場合によるとしか言い様がありません。大丈夫だったことも有るし、漂白しアルコールで磨きまくって焼成しても薄汚い染みが焼き付いたこともあります。
一度使用しているということは目に見えぬ傷が付いていたり釉の隙間に汚れが入り込んでいる場合が考えられますので硬質のポーセリンならともかくボーンチャイナのような釉の柔らかいものは辞めておいた方が無難だと思います。

『絵具について』
現在では、日本国内でも様々なメーカーの絵具が市販され、店頭や通販で簡単に入手できるようになりました。私自身も生徒さんから「○○の絵具はどうでしょうか?」とか「結局どのメーカーの絵具が最高なのでしょうか?」と尋ねられる機会が多いのですが全てのメーカーの絵具を全色使いこなしているわけでは無いので断定的にお答えできずにいるのが実情です。しかしながら生徒さんに教える都合上、基本絵具を決める必要があり基本的には圧倒的に色数が多く価格も手ごろな某メーカーの絵具を中心に紹介し、どうしてもそのメーカーに無い色のみ他のメーカー品をまとめ購入したりしています。とある店で購入可能な激安絵具も色や用途によっては十分使えますし、某メーカの高級絵具も色によっては艶がいま一つ不足だったりしますので高ければ良いと言いきれるものでは有りません。
絵具の組成成分によっては混色できる絵具もありますが、混色によって濁ってしまう色も有りますし、せっかくできた綺麗な色も分量を間違えれば二度と同じ色を造れなかったりしますので、できれば色数の多い絵具を選び、まず基本色を揃えていくと良いと思います。基本色が揃ったらいたずらに色数を増やすのではなく次には基本色の濃淡を揃え、一色ずつ充実させていくのが揃え方のこつです。

以下は絵具に関するQ&Aです

現在海外で絵付けを習っているのですが現地の先生は絵具の毒について割と無頓着な様子でお皿掃除用のコットンをなめながら使っています。絵具に含まれるカドミウムや鉛のことがとても気になるのですが、どの程度注意したらよろしいのでしょうか。又、妊娠中も絵付けを続けても大丈夫でしょうか。
鉛やカドミウムに関しては可能な限り摂取しないように気をつけたほうが良いと思います。私が習った先生や周りのベテランペインターは例外なく鉛に関して神経を使っておりますし口頭での注意も致しております。ご存知の通り、『水俣病『や『イタイイタイ病』などかつて日本で社会問題になった公害病は鉛やカドミウムを人体に継続的に摂取した結果発症した深刻な例です。絵付け用の絵具の毒性は先進国では十分知られて対策も取られているのですが、国によってはまだ危険性の認知不充分であったりすることもあるようです。
新しい状態のコットンをなめて使用するのは問題無いとしても、一度鉛入りの絵具をぬぐったコットンを再びなめて使用する行為は大変恐ろしいことであると思います。絶対に止めたほうが良いと思います。又、妊娠中に絵付けを続けるか否かの問題ですが、身体が頑健で全く大丈夫な人もいるようですが、過敏症な人が様々な溶剤や金などの臭気に耐えられないのと同様に、妊娠中は普段健康な人でも身体がデリケートになるので身体が拒否反応を起こす人が多いようです。身体が拒否しているのにどうしても続けたい人は鉛を含まない『lead Free』の絵具を入手して、溶剤も全て水溶性に替えて絵付を続けるか、産むまではしばらくお休みするかのどちらかだと思います。産まれた後も絵付け道具は絶対に小さな子供の手の届かない場所に保管するように細心の注意が必要であると思います。
絵付け用の絵具にはlead freeの表示が無い限り、必ず鉛が入っています。小分けの際にはマスクを用いることをお勧め致します。又、鮮やかな色が出る絵具は特に含有量が多いと言われていますので決められたとおりの温度と最高温度の保持時間を守って焼成してください。焼成が甘いと鉛が溶出することもあります。『lead free』の絵具や水溶性の溶剤は殆どの米国の絵付通販サイトで扱っておりますので個人で簡単に手に入れることができます。
Qヨーロピアンとアメリカンの絵具の違いはどのような点でしょうか。又、両方で使いまわしができますか?
Aヨーロピアンンで用いる絵具は一般的にアメリカン用の絵具よりも粒子が密で乾きやすいのが特徴です。鉛の含有量もアメリカン用より多少多くその分、発色も鮮やかです。使いまわしはできますがヨーローピアン用の輸入絵具は高価な場合が多く、「もったいない」という気がします。良い作品を描くためにはそれぞれにふさわしい絵具を用いることが近道だと思います。
Q先生から絵具の濃度について、柔らかすぎると指摘されることが多いのですが、濃い薄いの基準が良く分かりません。
A描きやすい絵具の適正な濃度は多少の個人差があります。又、使用するメディウムによっても微妙に異なります。
一般的にはヨーロピアンの場合は溶いた絵具をナイフで盛り上げて崩れない程度の固さに溶いて希釈しながら使うのがよろしいと思います。
アメリカンや大倉風の場合は溶いた絵具をナイフで寄せて戻ってこない程度(マヨネーズの固さ)と言われていますが私は平筆に含まれるオイルの分を考えそれよりも幾分固めに溶くのが描きやすいと思います。
絵具がゆるいと描く時は滑らかで良いのですが埃が付着したり、焼成時にみにくい流れ跡が付いたり様々な問題を引き起こす元になりますのでご注意下さい。
Q絵の具の毒性について、色々な先生の意見を伺っております。たとえば、アンティークや骨董品などは、思いっきり赤がお皿の中心に使ってありますが、今の絵の具より鉛の含有量はるかに多いはずです。作品を作る上でも、実用と、装飾用でデザインなど悩んでしまいます。
先生方にお話を伺うと「食べ物が乗る部分は、できるだけ絵がないほうが良い」というのが一般の意見です。あまり神経質にならないほうが楽しめるとは思いますが、花島先生のご意見もお伺いしたいと思います。
A私も先生方からは「食べ物が乗る部分は、できるだけ絵がないほうが良い」と教わってきましたし、生徒さん達にも絵具の鉛の毒の件はお話しております。ただし日本の食生活では皿の上でがりがりと肉を切り分けるようなことを日常的に行うことはあまり無いと思われますし現在の国産の絵具は一定の基準をクリアーしたものなのであくまでも酸の強い物、高温の油料理に限って注意するべきであり、その他はあまり神経質にならなくて良いとも話しております。しかしラスターやキララ等は剥がれやすく身体に良くないので食器には用いずに装飾用の磁器(花瓶、小物入れなど)にのみ用いるように指導しています。そのようなことを知識として踏まえた上で絵具を使い分ければ良いのではないでしょうか。
アンティークの骨董品についてば染付の伊万里は下絵付なので全く心配はいりませんし、赤絵の上絵の食器を実際に食卓で用いたのはごく限られた階層のわずかな人々であったと思われます。当時の日本の食卓では高温の油料理などは無いに等しく当時は毒性が問題になるようなことは無かったのでしょう。
結論としては、現在の国産の絵具を決められた温度と保持時間を守って焼成した作品ならば何の問題も無いと思います。ただ作品が他人の手に渡る場合には全ての人が絵具の知識を持っているわけではないので、できるだけ食べ物が直接載る場所は控えめなデザインを心がけた方がより親切であると思います。特に外国産の絵具は発色が良く人気が有りますが、発色が良いと言うことは日本の基準以上の鉛やカドミウムが入っている可能性があるということも常に頭に入れて作品を描くべきであると思います。
Q絵の具の毒性についていろいろといわれていますが具体的にどのような害があるのですか。
質問者:IPAT勉強会にてどなたかの質問
A鉛やカドミウムが母体から臍の緒を通じて多量に胎児に吸収されると最悪の場合脳障害が起こる可能性があります。ですから鉛分の多い絵の具やカドミウムで組成されている絵の具(クリスマスレッド等)は直接食物を乗せる部分には用いないことが望ましいです。又、焼成の初期に排出される煙には樹脂とともに焼き飛ぶ有害物質が含まれているので窯のそばには換気扇を付けることが望ましく吸わないように注意することが肝心です。
ただし現在では世界的に絵の具に鉛に代わる物質を用いる研究が進み近じか完全に健康上問題のない絵の具も販売されるようになるでしょう。
ご回答者:近藤展眞先生
実際に最近では完全に鉛ゼロの絵具も売り出されており海外の通販などで購入できます。
Q作品につやを出すためにフラッキスを使いますか?
Aフラッキスはパディングやウオッシュで用いることは有りますが絵では使いません。使って悪いということも無いのですが自分としては絵の具の載せ方や焼成でつやを出す修行を積まずに安易にフラッキスにたよるのは邪道だと思い込んでいるからです。これは人によって考え方の問題だと思います。

装飾技術&金彩
このページでは装飾技術と金彩に関わる用語の解説、Q&Aを掲載致します。

あいうえお順

用語 解説
アイレリーフ マチエールパウダーの一種で、この粉を乗せて焼成するとおもしろいでこぼこになる。金彩との併用の特殊効果に用いられる。
赤金 いわゆるブライト金。ピカピカ光る風合いが『安っぽい』と敬遠する向きもあるが、失敗が少なく使い方によっては面白い。
エナメルフリット 盛り用の粉。そのまま使えば透明盛り。絵の具を混ぜると色盛り。又、マット粉と混ぜてパディングし、シルキーなマットを楽しむこともできる。盛りに使う場合には必ずレリーフオイルで溶くこと。
金下マット 金の下地に塗ってつや消し効果を楽しむ粉。赤金もマット金になります。
金盛り粉 ノリタケの黄色い粉が一般的。必ずレリーフオイルで溶くこと。800℃で焼けるのが便利。
チッピングオフ 白磁の釉薬の剥離剤。この粉を塗って焼成するとその部分だけ釉薬が剥がれるので、特殊効果に重宝。
トレーシングフィルム 下絵を写すための薄いプラスティックのシート。丈夫なので細密な下絵を写す場合に大変重宝する。トレーシングペーパーに比べて価格は高いが何度も使えるのが便利。
トレーシングペーパー 下絵を写すための半透明の紙。安価だが紙なので尖ったスタイラスを使用するとすぐ破けたりするので細密な描写には向かない。
パディング 色地を均一にするためにスポンジなどでたたくこと。別名『たたき』
ブライト金 安価で使いやすい初心者向けの金。ピカピカ光るのが特徴。別名『赤金』
フラックス(フラッキス) 艶出し用の魔法の粉。主に絵の具に混ぜて使うことが多い。単独で用いることができるが鉛分が多いので高温焼成しないと怖いことに...。絶対になめたりしないこと。
マーブルローション 焼成前の金やラスターの上に塗って独特の模様を楽しむ。特殊効果に向く。
マチエールパウダー 主に金の下地に焼き付けて浮き上がる模様を楽しむ粉。
マット金 艶消しの金。
マット粉 絵の具に混ぜてマットな雰囲気を楽しむ。混ぜすぎるとぼろぼろになるので注意。10〜20%以下がBetter。
ラスター 焼成すると独特の輝きを帯びる金属化合物。使用法は金と似ている。ラスター油で希釈。圧塗りに注意。
レイズドペーストエナメル 白盛又は金盛用のペースト。絵の具を混ぜると色盛りになるが透明感は無い。ペースト状に練ってあるのですぐに使えるのが便利。硬くなったらレリーフオイルで練り直しできるがレリーフオイルが多いと焼き上がりが月面クレーターのようになるのでご注意。

Q&A

Q金盛りの注意点を教えてください。
Aまず金について、赤金は紅茶色、マット金はコーヒー色に塗ってやるのが基本です。赤金は焼き飛びやすいので圧塗りしないこと。金は平均につけるのがゴージャスな輝きを楽しむこつです。
盛りは私の教室では初心者の方にはそのままつかえるレイズドペーストをお勧めしています。白く焼きあがり白磁との見分けがつきにくい反面、金がずれても目立ちません。焼成温度は760度です。多少はがれやすいので食器にはお勧めできません。
ノリタケの盛りは練り加減が難しいのですがシャープな盛りを楽しめ、黄色く焼きあがるので金がより映えるのが長所です。又800℃で焼成できるのも便利です。
マット金の焼成温度は780度が最適と教わりましたが800℃でも問題無いという意見もあります。実際のところどうなのでしょう。
私もマット金は780度と教わりその通り実行してきましたが最近になって近頃の金は一部を除き殆どが高温焼成に耐えるので800℃でも問題がないとわかりました。又、可能な限り高温で焼成したほうが金のつやが良くなるとのことです。逆にマット金のつや消しの特徴を出したい場合にはやはり780度がふさわしいとのことです。
Qホワイトマットを始めて使ってみたところ通常の金焼成の適温760℃でも焼き飛んでしまいました。多少温度を落として再度焼成しましたがうまくいきません。原因は何でしょう。
A多分760℃では温度が高すぎるのだと思います。ホワイトマットは非常にデリケートで730℃以下でないとなかなかうまく定着してくれません。又、厚盛も焼き飛びの原因になることも有りますので薄く均一に塗ることに特に気を付けて再度挑戦してみてください。

絵付けに関する一般的な質問とその回答

Q将来講師を目指すつもりは無く趣味としてチャイナペインティングを学びたいと思っているのですが、海外に比べるとスクールの受講料が高額で本当に驚いています。どうしてでしょうか。
A以前は日本ではチャイナペインティングはあまり一般的な趣味ではなくお教室や先生も少なく材料や道具、ノウハウの入手が困難であったことなどが理由に挙げられると思います。又、スクールによっては絵具や白磁はブランド品しか使用しないようなスクールもあり、そのようなスクールは当然高額受講料です。しかし最近ではチャイナペインティング人口の増加とともに様々なお教室が増え今後はこの状況も需要と供給の関係で徐々に変わっていくと予想しています。私の知り合いの先生方など良心的で納得価格のお教室をなさっているかたも大勢いらっしゃいますので是非ご自分にあった教室をまめに探してみてください。
絵付けを学び、将来講師ではなく職人を目指したいと思うのですがどのような学校を選んだら良いのか、又どのような方法があるでしょうか。
日本の食器メーカーの絵付け職人は100%と言って良いくらい美術学校(美大、専門学校など)で陶芸関連の実務的な勉強を専門的に学んだ新卒の学生から採用し、社内で育成する方式です。あなたが10代であれば食器メーカーから職人としての採用実績のある学校を選んで進学しその道を目指すことも可能であると思います。しかしながらはっきり申し上げて既に社会人になっている方がカルチャースクールなどで学んで改めて食器メーカーの職人を目指すのはかなり難しいと思います。ただし、自分で独自に技を磨いて独立したアーティストとしてやっていくことは本人の実力と運次第で道が開けることもあると思います。
大倉、ノリタケなどの食器メーカー付属スクールや陶画舎、サンアートなどは基本的に、職人を養成するためのスクールでは無くあくまでもカルチャースクールの一種でありますのでその点を踏まえた上で進路を選択なさると良いのではないでしょうか。 
Q将来、絵付を教えられるようになりたいと思うのですが絵付け関連の資格は必要でしょうか。又、取っておくとしたらどのような資格が良いのでしょうか。
A、資格の必要性の有無は人によって考え方は様々です。教えるために法的に必要な資格というものもありませんので誰でも『先生』と自称して生徒さんが来てくれれば先生になれるのが実状です。しかしもしあなたが絵付けに関して全くの素人で先生を選ぶとしたら何を基準に選びますか?あらかじめ生徒になってくれる方が決まっていたり、既に絵付講師としての実績が有る方や、作品発表の場に恵まれている方なら作品を見て生徒になって下さる方がいるかもしれませんがそのような場が無くゼロからのスタートでしたら他人に自分の『実力』を判ってもらうことは大変に困難なことです。資格は必ずしも実力の証明にはならなくても少なくとも『やる気』の証明、努力の証の一つであると思います。自分の趣味だけで楽しむ人には資格は必要無くても、プロとしてやっていく気持が有るならば営業的な見地からも資格は有るに越したことは無いと思います。
現在日本で一般に知られている絵付け関連の資格には次のようなものが有ります。
・各スクールなどの認定資格
 ⇒スクールにより独自の基準を設け所定の科目を履修することで得られる資格や独自の資格試験を実施しているスクールもあります。
・IPATの認定アーティスト、認定ティーチャー資格(別々に取得可能)参考ページ⇒IPATの資格
 ⇒それぞれ所定の条件をクリアーし書類審査で認められることで資格を得ることができます。
・IPATの認定マスターアーティスト、認定マスターティーチャー資格(別々に取得可能)
 ⇒既にIPATの認定アーティスト、認定ティーチャー資格を取得していることを前提にアーティストや講師としての基本的な知識をまとめたIPATのプログラムに従った課題を実技とレポートで勉強し提出し認められた者に与えられる資格。この資格を取得すると、名刺にIPATのロゴを使用することが許されます。
・陶磁器製造技能士資格(上絵付部門:2級と1級)ー国家検定
 ⇒2年に一度、各種技能士試験の1部門として偶数の年に実施されています。実技試験と学科試験がありますが原則としてホビーペインター向けの資格ではなく働く人(職人)の技能や知識を高めるための検定制度です。ですから絵付以外に『生業』がある人には受験資格がありません。
受験資格は2級で2年の実務経験、1級で7年の実務経験が必要です。実務経験というのは絵付けに携わった経験であり、プロとして携わった経験ではありません(この部分は2004年3月に東京都職業能力開発センターに確認済み)。尚、2級を取得した人は免状取得後2年以上の経験で1級を受験することができます。(2004年度から受験資格が大幅に緩和されました。)
試験は各都道府県の職業能力開発協会で実施致しますが『陶磁器製造(上絵付け部門)』が無い県も有りますので過去の例から実施が予想される県は東京都、神奈川県、愛知県、佐賀県などですので公示から願書締切りまでの期間(遇数年の3月1日〜4月中旬)に所定の切手を同封の上お願いすれば受験案内を送ってもらえます。
1級合格体験記をTEAROOMに掲載しております。
東京都職業能力開発サービスセンターhttp:/www.tokyo-nokaikyo.or.jp
Q普通、何年くらい習えば教えられるようになるでしょうか。
Aこの件に関しては、全く、場合によるとしか言い様がありません。美大出身者などで芸術的な基本がある人や才能がある人が、真剣に取り組めばあっという間に技を身に付けて素晴らしい作品を制作するようになりますし、そうでなくても毎日努力する人とお稽古の日だけポーセリンに携わる人ではたった1年でものすごい差ができると思います。ですから私は講師を目指す生徒さんには「何年ではなく何枚描いたかを基準に考えた方が良いですよ。取り合えず1000枚を目指したらいかがですか。」と申し上げています。又、素晴らしい作品を描けるようになったとしても『描ける』ことと『きちんと教えられる』ことはまた少し異なる能力のような気も致します。独立した講師を目指すのなら最終的には自分を客観的に判断して決心するしかありませんが、一度先生の看板を掲げてしまったらそれを取り下げるのはそう簡単なことではありません。
Qずばり、将来家庭で教えてその収入を家計の足しにするという考えは成り立つものでしょうか。
Aはっきり申し上げて、スクールのお雇い講師や日本で10本の指に入るくらいのスーパー講師ならともかく、主婦のお教室講師ではその考えは成り立たないと思います。競争力を維持しながら独立して人様に教えるには研究費、材料費は趣味でする人とは一桁異なるほど必要なのが現実です。家計が心配ならば趣味にとどめておくのが得策であると思います。
絵付けのモチーフを勝手にコピーして製作してもかまわないのでしょうか。著作権についてわかる事があったら教えて下さい。
コピーの件ですが金銭の絡まない範囲で(自分の楽しみで描く範囲で)コピーするのは全く問題はないようです。無料の展示会に出品することもできますがその場合には出典を明らかにする但し書きを付けるのが良いでしょう。
全くのコピー作品やデザインを販売するとなると著作権が絡みますので著作権保持者の了解なしに販売することはできません。デザインの一部を流用する件に関しては判断の難しいところですが大量生産して販売するので無ければあまり問題になることは無いようです。しかしアンティーク作品などオリジナル製作者の没後50年以上経過しているデザインのコピーは自由です。マイセンのブルーオニオンが良い例で世界中の様々なメーカーが独自にコピーして販売しています。
私は法律の専門家ではありませんのでこれはあくまでも私見です。


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