『様々な絵具の溶剤(オイルとメディウム)』
絵付け用の絵具を溶くために使われる溶剤には様々な種類があります。ヨーロピアンとアメリカンでは使用する基本的な溶剤は異なります。さらにそれぞれの分野の中でも様々な溶剤が使用されています。それぞれの特徴をつかみ描く内容や目的によって使い分けることが必要ですが、まずは先生に基本的なものを選んで頂き、描き方の基礎を習得してから必要に応じて試してみると良いでしょう。私は初心者の方には下記の理由で水溶性メディウムをお勧め致します。
1.水溶性メディウムは扱いやすく健康上の問題が無い。(稀にテレピンでアレルギー症状を起こす人がいます)
2.油性のメディウムはオイルの種類により筆を分けることが望ましい場合があり不経済だが水溶性は速乾と遅乾で同じ筆を用いても問題が無い。
3.一度油性メディウム用に使った筆を水溶性用に変えることはできないが逆は可能。
ここでは代表的な絵具の溶剤について簡単に説明し皆様の絵付学習に役立てて頂けたらと思います。
油性の溶剤
バルサム
絵具を定着させる効果がありヨーロピアンでもアメリカンでも用いられるポピュラーなオイル。粘りと粘着力が特徴。
不乾性溶き油
絵具を乾燥させないための不乾性オイル。溶いた絵具を長期保存しておくことができるが接着力が弱く単独で用いられることは無い。一般にアメリカンや大倉風の絵付けでバルサムと調合して使用される。
調合油
バルサムと不乾性溶き油を混ぜ合わせたオイル。市販されているものは1:1の割合で混ぜられているがそれぞれの好みで調合の割合を変えることができる。のびやかなタッチがアメリカンや大倉風の絵付けに最適。
テレピン(ターペンタイン)
速乾性オイル。ヨーロピアンタイプの絵付けで希釈や筆洗いに重宝であるが近年では有毒性が指摘され代わりに他のオイル(クローブオイルや水溶性メディウム)を使う人が増えている。
本場マイセンでも現在はクローブオイルに代えているとのこと。(ウレ・シュミット・イーバッハ談話)
ファットオイル
テレピンの濃縮油。ヨーロピアンタイプの絵付けの溶き油として使用。テレピンとの相性が非常に良く希釈しながら描くと小さな模様を描きやすい。
クローブオイル(丁子油)
速乾性オイル。バルサムやメディウムの希釈や筆洗いに使用。テレピンの代替品として最適であり筆の洗浄力もきわめて優れている。
メディウム(グリンディングオイル)
粘着力に優れた速乾性の溶き油。不乾性の溶き油との相性が極めて悪いので絶対に筆を共用しないこと。
ラベンダーオイル(ジェントリーオイル)
速乾性オイル。バルサムやメディウムの希釈や筆洗いに使う。揮発性のブラシクリーナーとの相性が悪く高価なのが欠点だが初心者には扱いやすい。
ブラシクリーナー
テレピンを主体とした筆洗い専用のオイル。
ミネラルオイル
アメリカンスタイルで一般的なオイル。
オープンメディウム
いわゆる不乾性の溶き油。絵具を溶いて保存できる。
水油
ノリタケで使用のオイル。
大倉のオイル
大倉陶苑で使用のオイル。成分等は秘密らしく知る人は殆どいない。描きやすさは抜群。市販されていない。
水溶性の溶剤
水溶性メディウム(速乾性)
速乾性の溶剤。主にヨーロピアンタイプの絵付けに使用。希釈や筆洗いには水を用いる。においも無く過敏症の方には最適。あらゆる油性の溶剤との混合はできない。水溶性メディウム(遅乾性)との混合で乾きの程度を調節することができる。
水溶性メディウム(遅乾性)
遅乾性の溶剤。主にアメリカン、大倉風の絵付けに使用。希釈や筆洗いには水を用いる。においも無く過敏症の方には最適。あらゆる油性の溶剤との混合はできない。水溶性メディウム(遅乾性)との混合で乾きの程度を調節することができる。
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