熊本大学研究シーズ集
トップページ
右のボタンをクリックすると別ウィンドウが開きます。[ファイル] -> [印刷(プリント)] で印刷して下さい。
※背景色を印刷する設定をお勧めします。
印刷画面を開く

特異な分極構造を含むπ共役系の構築と物性

大学院自然科学研究科 理学専攻 化学講座
助教・菊池  茂
E-mail:shige@aster.sci.kumamoto-u.ac.jp
研究内容
 アズレンは青色結晶性の芳香族化合物であり、カミツレ草やユソウボク癒痩木(ユソウボク)の精油成分に含まれるグアイオールの脱水と脱水素により得られるグアイアズレンが抗菌・消炎作用を示し、うがい薬や抗胃潰瘍薬などとして利用されるなど生理活性を示す誘導体が天然に数多く存在します。 また、アズレンはナフタレンの構造異性体ですが、五員環と七員環が縮環しているために特異な分極構造を持っています。 そこで本研究ではこの特異な分極構造に着目し、その特性を基盤とした新しいπ共役系の構築と物性についての基礎的な研究を進めています。

●アズレン環を含む特異なπ共役系化合物の構築
 キノジメタンは分極構造の構築に有用なビルディングブロックであり、これにアズレン環を導入して高度に分極したπ共役系化合物を合成し、それらの分光学的性質や酸化還元電位を測定してアズレン環の特異な分極構造の寄与に対する検討を行なっています。
●アズレン環などで安定化されるカルボカチオン類の合成と物性
 先述の分極構造の寄与により1-アズニル基は高い電子供与性を示し、大変安定な(1-アズレニル)メチルカチオンが得られています。 さらにアズレンの等電子体であるインドール環などを導入し、それらの安定化効果についても検討しています。
●複素環を含むアズレン系化合物の合成
 アズレンの分極構造がもたらす特異性に基づいて、複素環と結合もしくは縮環したアズレン系化合物を合成して物性を検討し、さらにそれらの生成過程について考察を加えています。
展開と応用
○ 機能性物質の創製
・応答性物質 ・液晶性物質 ・生物活性物質
[キーワード] アズレン、分極構造、π共役系、カチオン、複素環
 化合物の特性を知ることから新しい機能性の発見につながると考え、アズレン類の分極特異性の解明に基礎的な構造有機化学の見地から取り組んでおり、研究成果は国内外に向けて発信しています。

ページの先頭へ