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男のロマン


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ナメクジ

詩・曲/マツシタマサヒロ


ナメクジみたいに
ジットリとネットリと
日陰にいたって
気が滅入るだろう

太陽が出た日には
カラカラになっちゃって
雨を待っている
それじゃつまんないだろう

何重もカギをして
何年もひきこもり
自分だけの王国を
築き上げているんだろ

理由はあるだろうよ
だけどおもしろいのかい?
敵がいない世界なんて
俺はつまんないよ

さあ、そろそろいこうぜ!

体臭のしみついた
粘膜を洗い流して
排気ガスで汚れた
空気を吸いにいこうぜ
大声を出してみろよ
喉が張り裂けるまで
街の騒音がかき消してくれるよ


音楽と生活

詩・曲/マツシタマサヒロ


だから何度も言ってるじゃないか
そんな深い意味はないんだ
ギター弾いて 歌を歌って
君が聞いてる

モーサム タミオ
ジャズやブルース
フェンダー ギブソン
マーシャル それらを
たくみに使って
君の目の前で
歌を歌う

簡単なこと それだけで 生きていけるよ
簡単だね 適当にね


ファミリーレストラン

詩・曲/マツシタマサヒロ


穴のあいたポケットに 手をつっこんで
人気のなくなった深夜の国道を歩いている

黒猫の目が、黒猫の目が光った
後ろからタクシーが同じスピードで
走りさっていった

青の点滅
透明のヘッドライト
脅迫のクラクション
我にかえった

国道の反対側を見ると目に入ってきたのは
ファミリーレストラン
こんな時間にもかかわらず にぎわっている
みんな楽しそうに、
みんな楽しそうに笑っている
僕はそれをだまって外から見ていた

青の点滅
透明のヘッドライト
脅迫のクラクション
我にかえった

みんな楽しそうに、
みんな楽しそうに笑っている
僕はそれをだまって外から見ていた


遊びの天才

詩・曲/マツシタマサヒロ


ギラギラした太陽の下
ボール転がる 僕ら群がる
削られた山 鳥が旋回
軽トラが行く 砂埃舞う

やたらとのんびりと

晴れたら釣りして雨ならゴロゴロして
帰ったらキャッチボールして
明日のために寝るだけ

すべりだいと回旋塔と
さびたブランコ 順番はまだ
広場の隅に さっきのボール
寂しそうに じっとしてる

やたらとのんびりと

はだしで走って転んで膝すりむいて
笑って みんなで笑って
約束なしでまた明日

遊びの天才 あたまつかって新作を

あきたら自転車で
削られた山まで行こう
お菓子とコカコーラ持って
秘密の基地を作ろう


東京

詩・曲/マツシタマサヒロ


朝焼け
夕焼け
酒焼け

カアカア
カラスが鳴く

カンカン
踏み切りの音

心臓だけが動いてる

流されてしまった

逆らえんかった

夢にまでみた 東京


僕たちの町

詩・曲/マツシタマサヒロ


僕たちの小さな町が変わっていくよ
遊び場だった空き地には
大型スーパーマーケット

アメリカ生まれのそいつは大きな口で
町の人 よその人
食べまくっているよ

僕のミニカーと
僕への手紙を
鉄の箱に入れて
空き地に埋めた

ないものはなかったよ
僕たちの町
もうなにもいらないよ
僕たちの町

大地が揺れる
ダンプカー走る
道が広くなる
橋ももうすぐできるよ

ないものはなかったよ
僕たちの町
もうなにもいらないよ
僕たちの町


月光

詩・曲/マツシタマサヒロ


アメリカ カナダ
イギリス スウェーデン
アフリカ ジャマイカ
どこからでもかわらない

アフガニスタン
ロシア ジュネーブ
イランインドイタリア
どこからでもかわらない

夜の空にぼんやり浮いてる
迷いのない月
なんでも知ってる様な顔で
余裕で雲隠れ
丸まってみたりへっこんでみたり
色を変えてみたりけどなにも言わない

ロケットで行きたいな
無重力散歩したいな


男のロマン

詩・曲/マツシタマサヒロ


どこへでもどこまででも
行きたいよ時間があれば
マイカーにギター積んで
のんびりとのんきな旅さ

とくに意味なんかない
「自分探し」とかじゃない

よくわからん道を(フーウーウー)
先の見えん道を(フーウーウー)
制限速度で走る(フーウーウー)
疲れたとこで休む(フーウー)

両手を広げて
深呼吸をして
缶コーヒーを買って
タバコは吸わないからいらない

とくにやることない
これが男のロマン

よくわからん時代(フーウーウー)
先の見えん時代(フーウーウー)
それでも僕たちは(フーウーウー)
体をはって生きる(フーウー)

ギラギラ太陽(フーウーウー)
キラキラお星様(フーウーウー)
制限速度の旅は(フーウーウー)
これからもずっと続く(フーウー)


カヌー

詩・曲/マツシタマサヒロ


次から次くりかえされる
嫌なテレビニュース
しかめっ面で慣れた調子で
喋るニュースキャスター

ビルの谷間 行き交う人たち
車は渋滞中
見上げれば見えない言葉が
虚しく飛び交っているよ

僕の居場所は何処?

木彫りのカヌーに乗って
大海原を彷徨ってる
時代は未来に進んでいっても
僕は取り残されたまま

大陸はまだ見えないまだ見えない


森林浴

詩・曲/マツシタマサヒロ


きれいな花を見つけた
きれいな花を踏みつけた

かかとを何度も押しつけた
きれいな色が混ざった

青い空の真中を
飛行機雲で線を引く

灰色の街から
緑の森に逃げ込んだよ
小鳥の声が
立ち去る風が
目を閉じた
僕を包んだ

誰も知らない
名前もない
透き通った川の
流れにまかせて
このままゆっくりと

からだがとけてく
緑の世界で
この歌と一緒にね