販売の達人
前回はトップ・アフィリエイターが出現していることを書きました。ではマーチャントにとって、トップ・アフィリエイターというのはどのような存在でしょうか?
例えば月に100万円の収入を挙げているアフィリエイト・パートナーがいたとします。販売報酬はマーチャントによってばらつきがありますから、売上を正確に計算することは不可能なのですが、目安として3%だったとしましょう。
そうすると、この一人のアフィリエイト・パートナーの月間の売上は、なんと3千3百万円以上ということになります。多分小規模の小売商店1軒以上の売上高でしょうね。この人一人に販売ルートを頼っても、あるお店が一軒やっていけてしまうことになります。まあ実際はそれほど単純ではありませんが。
もちろんアフィリエイト・パートナーは、仕入れをしたり、商品管理をしたり、発送をしたり、という手間が不要ですから、単純に実店舗と販売額での比較をしても仕方がありません。しかし、それでもトップ・アフィリエイターというのは、インターネットを使った集客の達人、と考えて良いのではないかと思います。
広告を貼っているだけではない
インターネット上での広告、と言うと、あちらこちらのホームページ上で点滅しているバナー広告を思い浮かべることが多いと思います。そんな広告を自分でクリックされた経験がある方はむしろ少ないと思いますから、なじみのない方には「ホームページの広告掲載で3千万円の売上?!」というのは、理解がしにくいかもしれません。
しかし「トップ」が付くようなアフィリエイターの多くは、単にバナー広告をちかちかさせているだけではありません。それぞれの人がそれぞれのノウハウを開発して、ホームページ作りや広告の選択にも工夫をこらして売り込んでいるのです。
「毎月のアフィリエイト収入が500円」と言っている私の友人は、単にホームページに広告を貼り付けているだけ。トップ・アフィリエイターの人たちは、それなりの投資(システム料や時間)と研究、試行錯誤を重ねています。中には私が見ても「うーん」とうならざるを得ないアイデアや技術を使っている人たちもいます。
ですからアフィリエイターの中に「売上の少ない多数」と「売上の多い少数」とが出てくるのは、理の当然。それは「偶然売れちゃった!」というまぐれ当たりではなく(そういう人がまったくいないとは言い切れませんが…)、売る能力と努力の違いなのです。
トップ・アフィリエイターを狙え
そのような能力のばらつきがあるアフィリエイターたちと、マーチャントやASPはどう付き合うでしょうか。
もちろんパートナー登録だけしていて管理コストを発生させているのに、ちっとも売上を出さないパートナーよりも、着実に売り上げてくれるパートナーを大切にすることでしょう。
そして、マーチャントやASPの側で能力のあるパートナーをあらかじめ選別できるのであれば、アフィリエイト・プログラムの管理費全体と比べた利益の率は、格段によくなることと思います。
つまり、いたずらに不特定多数を対象にパートナーを募集するよりも、実力で販売実績を上げているトップ・アフィリエイターを狙い撃ちする、あるいはトップ・アフィリエイターに利用してもらいやすいシステムを提供することが、効果を高めるための近道なのです。
事実、ASPのサイトでは提携募集が出されていなくて、「これは」と思うサイトだけに直接コンタクトを取って提携を申し込むマーチャントもあります。賢いやり方ですね。事実私が提携しているマーチャントの一つは、ASPのサイトを見ると「未公開」という表示が付いています。
もちろん例えば企業やブランドの知名度を高めるためには広告がなるべく多くのサイトに掲載される方が良いですから、不特定多数を対象にすることを否定するつもりはありません。その中からしか将来のトップ・アフィリエイターも育ってきませんしね。
私は誰か
それではこんな文章を書いている私は誰かを書いておきましょう。私は企業ではなく、一個人としてアフィリエイターになっています(法人化を考えています)。アマゾン、ASP6社の他、海外の数社とも契約しています。
1998年ころからアフィリエイターをやっていますが、かなりの間、私自身「月500円」の側にいました。正確には月数千円、という状態が長く続いていました。
その後遊びで作ったサイトがちょっと売上を出し、「ひょっとしたらこれは努力する価値があるのでは」と気が付いて真剣に取り組みはじめました。その結果、例えば統計値が確定している2003年11月あるいは12月どちらか1ヶ月間の私のサイトを通したアフィリエイトによる成約件数の上位5つは以下のようになっています。売上額は想像にお任せします。
某ショッピングモール 約5000件
某おもちゃ店 約2200件
某旅行会社 約2330件
某書店 約950件
某百貨店 約125件
この五つは、すべてそれぞれ別のASPを通したマーチャントです。つまり、ある程度までならASPの側のシステムに依存せずに売上を出せるノウハウが、こうした数値の背景にあることがおわかりになると思います。特に某旅行会社の場合この時期の成約は約1万件だったそうですから、私一人で23%を叩き出しています。これは偶然の産物ではありません。
無論世間には私のはるかに上を行くアフィリエイターも存在し、例えばASPのA8 Netを利用している個人の中には、毎月の収入がそこからだけで数十万円になる人もいるとか(もっと多い人は法人にしてしまっているらしい)。私にはその人がA8 Netの中のどのマーチャントの商品を、どのように売っているのか想像もつきません。A8 Net 経由では私は10万円台が最高ですから…。
つまり、大きな成果を挙げているアフィリエイターにも、それぞれ得手不得手があったり、ホームページのコンテンツの違いや、持っている商品知識の違い、そしてWEBサイトを構築する技術の違いがあったりするのです。ですから私の考えていることが、すべてのトップ・アフィリエイターと呼ばれる方に共通するわけではないことでしょう。
何しろトップ・アフィリエイターたちはお互いの手口を公開しあったりはしません。そんなことをしたらいっぺんに真似されて激しい競争になってしまいますから。少なくとも私の場合、特許を取れるほどの手口は使ってないですから。
したがって私が書いていくのは、あくまでも私の経験の範囲で気が付いたこと、考えたことです。上記の様な成果を出している私が、マーチャントやASPの側に求めること、こうあって欲しい、と思うことを書いて行きます。「こうしていただければ売上を出しますよ」というメッセージと考えてください。
何しろアフィリエイト・プログラムはマーチャントとパートナーが同時に利益を得られるシステムですから、私の拙文がヒントになってマーチャントやASPに対応していただけたら、それは私自身も利益の還元を受けることができます。ですからこの文章を書く意図は、ずばり、私自身のビジネスチャンスを広げるためなのです。